2011年3月16日水曜日

下手な踊りは醜いだけですよ

 本災が、ある程度の落ち着きを見せたと思ったら、福島第一原子力発電所での、炉心溶解(メルトダウン)が発生し、放射能漏れによる懸念が毎日のように報道され、まぁ仕方ないとは思いますが、一面にでかく原発のどこかが爆発!なんてデカデカと載ってたりしています。

 各メディア、テレビ、新聞、インターネットでも放射線漏洩に対して、いろいろととりざたされています。が、うちらが知りたいのは、それが果たして危険なのか?大丈夫なのか?ってことなんですね。

 いろいろなメディアを見ていると、いろいろな数字が出てきたり、なくとなく危険を匂わすような感じで書かれています。ソース(情報源)が不確かだったりすると、かえって混乱を招き、実際混乱している人も多いようです。

 ある友人が、コンビニに行ったところ、パンが無いと。で店長に聞いてみたらしいです。これってやっぱ流通がマヒしてるからなんですかねぇ?店長の答えは、いや実際には入荷している。ただ、東北地方を優先的に出している為、いつもの2割程度を西日本から言わば分けてもらっているとか。

 で、なんで無いかっていうと、朝一に入荷したパンを1人の方が全部買い占めていったとか。なにを慌てふためいている。ってか、俺が外出した際にも、両手に溢れんばかりの食料を持ってレジに行く人を見て、いったいその量をどうやって食うんだい?なんて思ったものです。完全に、情報に踊らされてますね。

 近所でそうなんだから、影響がないとされている西日本はともかくとして、東日本は、まさにリオのカーニバルばりに踊らされてる人がいるでしょう。ただ、リオはしっかりと練習して大勢でも華やかに見えますが、知らない人が、ゴチャゴチャに、しかもデタラメに踊っていたら、そりゃ美しいものではありません。っつか醜い。

 自分が大切。それは理解できます。かく言う自分も、震災の時、常に出されるピリピリとした雰囲気に当てられ、緊張によりうつ症状が出てしまい、こりゃあかんと震災に関連する情報をカットした1人ですから。基本、それは良いと思います。被災地で頑張っている警察、消防、電力関係の方々も、まず、自分、家族の安否を確認してから出動しているわけですから。

 安否確認システムと言って、電話とは別に独立してあり、そこに登録し、各自が指定された電話番号に電話すると、安否が確認できると言ったものです。当然その時は、携帯電話も繋がらない状況なので、それを活用し、いち早く出動する。という便利な代物だったりします。

 NTTでも、それに近いシステムがあり、かつ携帯電話より安定しているので、その情報を拡散しようとしていたり。それは良いことですね。休日のディズニーランドかってくらい行列が出来ていましたが。

 それはともかくとして、いろいろなソースに振り回され、混乱してみたり、ここでこんな事言ってたみたいな曖昧な情報を流してしまうと、混乱を助長してしまい、パニックを起こす原因にもつながりません。そっちの方がよっぽど危険だと思います。

 現地で確認するならともかくとして、ニュース等により情報を得る場合、ソースは絞った方がいいかもしれません。疑心暗鬼になるより、国、電力会社が言ってることを、信じるしかないじゃないですか。



 ちなみに

 今回、漏洩した物質は、セシウム、正確にはセシウム137と呼ばれる物で、数値の単位はシーベルト(Sv)で表されます。原子炉では本来、水で吸収、反射、冷却する(大量の水が必要なのでだから海の近くに創るんですね。)のですが、冷却設備の異常から始まり、炉内での水位が下がり、結果的に炉心溶解を起こしてしまったと。

 セシウムは、ガンマ線やX線などの短い周波数帯の放射線であり、大量に被爆すると人体に影響を及ぼします。病院のX線検査でも使われるんですが、X線検査の回数に限度があるのも大量の被爆を抑える為のものなんですね。ちなみに、濃縮すると発光し、光の速度に近い為、1秒や、1mの基準にも採用されています。世界一正確とされる原子時計にもこのセシウムが使われています。

 日本における、1人が1年間に被爆する値の基準として、最大で1ミリシーベルトとされています。世界基準でみると、1~100ミリシーベルトとされていますが、これは各研究機関で出す数値が違う為であり、日本は言わば安全な方を選んでいるといえます。研究機関によって数値は違いますが、200~350ミリシーベルトで人体に深刻な被害をもたらすと発表されています。

 原発の入り口、いわば、安全とされる外で計測した値が400ミリシーベルトであり、この数値は人体に害を及ぼす数値であり、当然避難命令が出されます。そして調査の結果、日本の基準値まで数値が下がると判断した結果が半径30hm内の避難命令が出されたわけですね。

 この放射線は、普段日常でも被曝しており、その数値は約0.02ミリシーベルト程度と言われています。、福島から出た放射線が、北風に乗り、茨城や千葉、群馬、東京、神奈川等でも観測されました。その観測数値は0.4~0.8ミリシーベルトという値でした。

 この数値は、日本で定められている基準値以下である為、人体に影響はない。と発表されているわけです。

 ちなみにこのガンマ線なる代物、X線でもいいんですが、病院とかでX線写真を撮影した人は多くいると思います。その際、部屋がやけに厳重だったり、撮影する時、重たいチョッキみたいな物を着せられたりした経験がありませんか?これは必要以上の被爆を抑える為であり、病院等でも、日本の基準値内での被爆値にする為です。

 放射線にもいろいろあって、よく言われるのがアルファ線、ベータ線、ガンマ線があげられます。アルファ線は紙1枚も通過することができません。ベータ線はガラスやプラスチックの板等で遮断できますが、ガンマ線は、数値にもよりますが、30cmの鉛の板でないと遮断は難しいとされいいます。

 今回は、測定された数値が低いため、体を洗い被爆された土やホコリをとることや服を着て、外出するなどが有効とされています。が、逆に、体内で吸収してくれるとヨウ素入りのウガイ薬を飲めば良いなどのデマな情報も流れています。

 そして、各メディアでは、数字ではなく、通常の20倍!とか40倍!!とか煽るような報道をされていますね。これはセールスでもよく使われる手法で、10万円の物を5万円にしますっていうより、50%OFF!って書いた方が購買意欲をそそられるからだとされています。ようはインパクトが強いんですね。だから混乱すんだよ。。。慎重な物なんだからさ。。。なんて思ったり。


 必要なのは、正確な情報。そして、各自に対した、適切な行動だと思うんですけどね。


 最後に、実は、俺もその踊ってしまった一人であり、仕事中でもありながら、メールをバンバン出してしまったこと、変に厳しく言ってしまったことに対して、深く謝罪します。ゴメンナサイ。許してください。なんでもします。靴舐めます。