2012年2月26日日曜日

もしもぼくが死んだら -森田動子-

たとえば ぼくが死んだら

そっと忘れてほしい

淋しい時は ぼくの好きな

菜の花畑で泣いてくれ



たとえば 眠れぬ夜は

暗い海辺の窓から

ぼくの名前を 風にのせて

そっと呼んでくれ



たとえば 雨にうたれて

杏子の花が散っている

故郷をすてた ぼくが上着の

衿を立てて歩いている



たとえば マッチをすっては

悲しみをもやす この ぼくの

涙もろい 想いは 何だろう



たとえば ぼくが死んだら

そっと忘れてほしい

淋しい時は

ぼくの好きな 菜の花畑で泣いてくれ

ウエルカム クレイジー ワールド

ウエルカム ようこそ 歓迎 ここはクレイジーワールド


働きすぎのお父さん 上から下から板ばさみ 休日までもストレス

働けない若者の皆さん 荒波の中のイカダ 不安一杯

敏感脳になってしまったお母さん 既にヒステリック 全てが不安 鎧を着込む

遊び場を無くした子供達 持て余す体力 気力 足りすぎるほどの愛情 カゴノトリ



理由はいろいろあるけど 悪魔の誘いか 天使の誘惑 どちらでもない

自分が作ったベルトコンベア 扉はもちろん自動ドア



地獄とはここだ 地獄とはこれだ

孤独 絶望 悲観 否定 妬み 自己嫌悪 哀しみ 怒り ネガ思考 不眠 頭痛 腹痛 動かない体 自己破壊 常にツキマトウ


同時にここは楽園でもある

無感 無気力 誘惑の解放 衝動の解放 近所に行けば脳内マヒのお薬いっぱい 何も怖がることはない どうせ心と頭はリンクしない 努力なんていらない 時は進んでも時間の概念なんかない ずっと此処にいれる ルールなんてない



此処には2つの出口がある 自分で選べる高等生物


1つは簡単に開く扉 下り階段だからいくのも楽ちん リスカ OD 破壊 ある意味解放 階段とびこしてそのままドアだって逝ける

開けば最後 生きる屍 もしくは死 or die やり方は簡単 勇気なんていらない ココロがやってくれるから


もう1つの扉 なかなか開かない 開けるにしても登り階段 飛び段はできないほど高い 壁にも思える階段 階段を登る為の階段までもがついていて 油断すればすぐに転げ落ちる なかなか上には登れない 時間はかかる

開けるにしても 勇気もいる 努力もいる 出た所が決して穏やかとは言えない 荒波の時もある



ただ出て閉めた扉にはこう書かれてる


「もう 戻ってくるなよ」

知ってる人 知らない人 老いも若きも 男も女も 皆が背中を支えてくれる

マタオイデなんて誘惑の 盾になってくれる 1人に見えてもそうじゃない




ここは クレイジー ワールド