2011年6月14日火曜日

区別と差別と排除

 テレビで仮想世界終末世界シュミレーション「コロニー」という番組をやっていて、見てたのか寝てたのか良く分かりませんでしたが、簡単に言えばなんらかの原因で世界が滅亡し、生き残った人達がそこで50日間生き延びるシュミレーション番組なんですが。

 前回は自然災害で都市という都市が壊滅状態となったケースとしてやっていたんですが、今回はウイルス感染によるいわゆるパンデミックにより壊滅状態となったケースとしてシュミレートされた番組でした。


 生き延びた8人が多分さ迷って1つの大きな施設に集まった所からスタートします。電力無し、水無し、他の都市の状況、情報無しで50日間生活する。実験としている為、参加者は被験者と呼ばれるんですが、最小限の情報しか与えられていなく、やはり途中でリタイアする人もいて、その人は食料を到達しようとして行方不明になったとか、略奪者に連れてかれてしまったとか、そのような情報が被験者に与えられます。

 その8人は年齢も性別も職業も様々。当然考え方も違うので衝突とかあるんですが、最重要課題は生き延びる事としてチームとなって行動しようと。


 そんな中に、もし、俺が入ったらどうしようなんて思うんですが、っつかどこまでがヤラセなのか分かりませんが、当然ながら、チームである仲間と、他の人をまず区別するでしょう。途中、さ迷っていた人が新たに入ったりするのですが、最初は当然信用できません。まず”敵”として区分します。

 だから、その時、一番最初にやることって何かなーと思った時、全員で食料やエネルギーの調達もいいと思いますが、俺であれば”敵”と区分された人間を排除する準備。そこからかなと。


 分かっているのは、自分達以外にも人がいる。どんな人間か分からない。当然ながら略奪、暴動も予知される。それらをいかにして排除するか。その準備から始めるのではないかと。ヤラセくせぇと思うのが略奪グループ(ドッキリの仕掛け人みたいな物)が現れても盗られたり守ったりするんですが、俺ならためらい無くそいつらを殺すなと。だから人を殺せる物を作ろうとする。自分達以外の人間を「排除」するでしょう。


 番組中で死傷者が出たなんていったら、その場で中止になってしまうのであらかじめ、そういった事は情報として与えられているかもしれません。略奪者がきても傷つけない。だから守りも最小限で。みいな。その時点で実験とは言えないと思うのですが。


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 同じ「排除」でも前記は”区別”による排除だと思います。が、歴史を紐解くと圧倒的に「差別」による排除が多いことが分かります。

 キリスト教で言えば、他の宗教を邪教とみなし、殺戮を繰り返した。ヒトラーは自分達の人種こそ優秀な人種であり、その人種で帝国を作ろうと虐殺した。現在でも白色主義者として黒人を差別する。人間には変わりないのに。


 同じ人間でも、言葉や肌の色が違うと、自分とは違う生物なのだと思うのだろうか。当然、そう思うとするなら自分達が優位に立とうとする。奴隷制度や植民地なんか良い例かと。植民地の人達は自分達より下に位置する。だから何かあれば「排除」の対象となる。「排除」する。


 日本でも同じ歴史がありましたね。士農工商、エタ、非人という差別。その問題は今なお続いており、生まれ育った場所により差別を受けるなんて結構耳にします。今で言う部落問題ってヤツですね。


 今もそれが変わってないとするならば、何が世界平和なんだろうと思う。主義主張が違うだけで敵となる。抑止力なんていいますが、ようは脅しでしょ?なんて思ったり。


 極論を言えば、人間の一番最後の敵は同じ人間、地球が「排除」する前に、勝手に自滅する確率の法が高かったりして。


 近い将来、なんか世界が5個ぐらいになりそうな気がする。自国以外の人達は自国の人達より下の扱いで。




 生まれたところや、皮膚や、目の色で いったいこの僕の何が分かるというのだろう
  -ザ・ブルーハーツ「青空」-