2012年2月15日水曜日

東北復興への道 -Eastern Japan Great Earthquake RESTART-

※東北沖震災の画像等が含まれています。時に心を痛める方もいらっしゃるかもしれません。ご注意してご覧ください。



 東北沖震災から約1年がすぎようとしています。未だ震災の傷跡はあると思います。が、その中でも少しずつ復興に向けスタートを切り出しています。その状況を集めていきたいと思います。


 震災被害状況についてはこちら



 大学で図書館学講師を勤めるアニが盛岡の図書館で
行った状況です。レスキュー作業と呼んでいるそうです。例え、本であっても。

資料・画像提供:
特定非営利活動法人 地域資料デジタル化研究会



5月14日撮影、陸前高田市立図書館。2階建てですが、津波により屋上まで水没してしまいました。図書館利用者、事務員など100人強の方達は隣接してある、体育施設に避難したものの、3階建ての体育施設のうち、2階まで浸水し、多くの犠牲が出てしまいました。。。




 浸水により、痛んで、というよりほぼ使い物にならなくなってしまった本。これを見た岩手県職員が発起人となり、全国の図書館ネットワークを通じて、全国に配送。デジタル化を行うという経過に至ったものです。





本の中には、歴史的価値のある本もあり、それは、国立国会図書館などで、フリーズドライにより乾燥、慎重な修復作業を行っています。その中で自分達に出来るものはないか。という観点から、デジタル化できる書籍について、デジタル化していこうとなった訳です。




本についている、塩、砂を取る風景。送られてきた本をまず乾かさなければなりません。1ページずつコピー用紙を挟み隙間を作り、コピー用紙が濡れてきたら取り替えるという作業の繰り返しで、乾くまでに半年以上かかるそうです。

作業している方は、山梨から集まった大学生や図書館司書を目指す方々のボランティアによるものです。


これを1ページずつスキャンしていきます。塩、砂の除去もさることながら、このスキャンも1ページごとに行うため、膨大な時間と労力がかかります。





デジタル化されたページの1つ。平成16年に書かれた中学校の文集だそうです。これを一冊の本にし、後に被災地での復興が進み、図書館が出来た時に、サーバーへ送るという形になっています。






 前記にも書いた通り、この方達がデジタル化している本の歴史的価値とすれば無いに等しいのです。市議の議事録や、上記画像のような文集など。確かに日本から見れば価値は無いのかもしれない。

 ですが、この方達が行っているのは、前記文集や、市議の議事録など、被災地の方にとっては「時」「思い出」を残している。津波により自宅と一緒に文集や卒業アルバムなどをも流されてしまった中、ああ、あの時はこうだったなぁ。。。とか、亡くなった方を敬う気持ちになったり。。

 被災地の方にとっては、非常に貴重な財産であり、価値のあるものと思います。


 前記に書いた通り、時間も労力もかかり、まだ全てが終わっていないという状況ですが、これも被災地復興へのスタートと言ってもいいのではないでしょうか。

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