2008年4月26日土曜日

スティーブン・キングの面白さ

 1408という映画を見ました。日本未公開な作品みたいですが、某ファイル共有ソフトで。原作がスティーブン・キングということが理由で落として見たんですが、やっぱコワ面白かったです。

 スティーブン・キングの作品、「ミザリー」「IT」等小説で読んだんですが、読んでて本当に怖くなります。人の恐怖をすごい具体的に、深く感じる作品ばっかりです。

 怖いという点では、№1かと思われます。それくらい怖いです。

 でも、スティーブン・キングの作品は、必ずと言っていいほど、アンハッピーエンドにならない所がまた好きです。言わばパンドラの箱のような物で、開けると多くの悪気が飛び出し、一番最後には一握りの希望がある。そんな感じです。

 で、1408という映画なんですが、怖いウワサがでるホテルを調べ、そのリポートを書いていくという作家さんが主人公。

 本当に幽霊が出る部屋などは簡単には出ず、作家自身、飽きてきたところに一通の手紙が。

 「1408には入るな」

 というメッセージ。ホテルはニューヨークのドルフィンホテル。

 何故かそれに興味を持ち、早速予約を入れようとするも、ホテル側は頑なに拒否。弁護士を使って法的に入れるようにしても、ホテルと支配人から絶対に入ってはいけないと執拗に説得させられるも、頑として絶対に入る姿勢を見せる作家。

 とうとう支配人が折れ、部屋のカギを渡し、部屋に入る。一見普通の部屋。いろいろ調査するが、何もなく、トイレットペーパーで鼻をかんだりして、結局何も無しカヨ。。。と落胆していた時、いきなり時計付きラジオが大音量で流れ驚く作家。

 バスルームを見ると、さっき引きちぎったトイレットペーパーが元の三角折りに戻っていたりこれは”いつもの”部屋じゃないと感じてきた。

 時計のラジオは止めても鳴り出し、最後にはコンセントを抜いても音楽が、そして時計の表示は60分のカウントダウンが始まり、それから、恐怖の連続が。

 今まで死んだ人の幽霊や、部屋の物を落としても地面まで届かず、隣のビルの明かりに助けを呼ぶもそれは鏡にうつった自分だったり、どんどん出てくる恐怖の数々。難破している船の絵を壊すとそこから大量の海水が。目を開けたら砂浜で、そのまま病院に行き、そこでまた絶望を味わう幻で。

 携帯電話は圏外。パソコンは使えると妻にメッセージを送る。15分で行くわ。と妻からの言葉。だけどタイマーはすでに15分をきっていて。

 最後には、若くして亡くなった最愛の娘が。娘を抱きしめる作家。だけどそれも恐怖の幻で、一瞬②して灰になってしまったり。もういい。絶望の淵でカウントがゼロに。

 すると先ほどまでボロボロだった部屋が元通りに。そしてタイマーも60分からのカウントダウン。フロントから電話がかかってきて、なんだこの部屋は?と聞くと、「当ホテルではお泊りになるお客様の満足するよう努めてまいります」みたいなメッセージ。

 これで最後にしてやるよと、ブランデーのビンを火炎瓶にし、部屋に火を付ける。ざまぁみろとほくそえむ作家。これで終わりだ。

 ギリギリで消防隊員がかけつけ。救助される。今度は幻ではない病院で目を覚ます。

 その部屋のレポートを書いている時、妻からこれはいらないから捨てましょうと、カセットレコーダーを出すもそれは俺の人生かもしれないと溶けてしまったレコーダーを机に置く。

 何気なく再生ボタンを押したら、そこには、既に死んでいた娘の声が。。。。。

 これです。もう絶望の絶望の中の少しの光。これがスティーブン・キングの持ち味であり、自分の心に刻まれるんです。こおいうのがあるからホラー映画はやめられません。

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